白光真宏会-北陸

ブログ

祈りの力

未分類ブログ

 祈りや瞑想が個人の精神や肉体に好影響を及ぼすことは、多くの研究によって科学的に証明されつつある。例えば、瞑想に習熟した仏教僧の脳波では、精神的安定を示すアルファ波が多いことがわかっている。これに対して、瞑想をしない一般の人では、ストレスと関係するベータ波が多い。ストレスが様々な病気の引き金になることが知られているので、アルファ波の優勢は健康状態の改善につながる。そういえば、座禅する禅僧には長寿の方が多い。
 最近では、祈りと瞑想が遺伝子レベルにまで影響を及ぼすことが解明されつつある。遺伝子研究の専門家である筑波大学名誉教授の村上和雄博士が、高野山の僧侶における遺伝子発現の活性化(オン・オフ)を調査したところ、僧侶に多く発現する遺伝子が見つかった。それらの遺伝子はいずれも、ウイルスの増殖を抑えたり、感染した細胞を除去したりすることが、遺伝子レベルで判明したのである。
 祈りにはさらに不思議な作用があることを、英国の科学ジャーナリスト、リン・マクタガード女史が報告している。意識と物質の関係に関心をいだき、量子力学をはじめとする最先端科学の現場をレポートしてきた彼女は、あるとき思い立って、自分でも意識と物質の関係についての実験を始めた。この実験は、多くの科学者の協力と助言を得て、試行錯誤しながらも、科学的にも検証可能な形で進められた。その結果は、彼女のそれまでの科学的常識を覆すものであった。
 彼女は最初、8人の瞑想グループを結成し、そのグループに遠隔地に住む病気で苦しむ人に癒しの祈りを送ってもらった。すると、その人には医者が驚くほどの改善が起こった。いくつもの8人グループに同じような祈りをしてもらったところ、その大部分で信じられほどの改善が起こった。
 遠隔地にある大麦の種に成長を促す祈りを送ったところ、祈りを送られた種は、何もしなかった種よりも、はるかに成長が早かった。さらに、もっと大勢の人の参加を得て、当時。内戦で毎日多くの人々が殺傷されているスリランカに平和の意識を送ってもらったところ、翌週、死傷者の数が劇的に減少した。
 数々の実験を通して、マクタガード女史は、意識が物質世界に影響を及ぼすという事実をまのあたりに見せられたのである(「パワー・オブ・エイト」ダイヤモンド社)。
 祈りとは自我欲望にもとづく単なる心弱い願望ではない。祈りには個人を変え、世界を変える偉大な力があるのだ。誰でも日常生活の中で簡単にできる祈りが世界平和の祈りである。(N)

月刊新聞「世界平和の祈り」2018年6月号。ESSAYより。世界人類が平和でありますように (I)

最新の記事

カテゴリー

月別アーカイブ