白光真宏会-北陸

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愛は食に優り薬に優る(要約)。「人間の大地」犬塚道子著より

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 カオイダンキャンプ(タイにあるカンボジア難民キャンプ)内の病者テントの中に一人の子がいた。親も兄弟も死んだのか殺されたのか?一言も口にせず空を見つめたまゝ。衰弱しきった体に、国際赤十字の医師団はサジを投げた。薬も流動食も受けつけず、幼心に「これ以上生きて何になる!」と絶望を深く感じていたのだろう。

 この時、ピーターという一人のボランティア青年が、子を抱いて座った。子の頬をなで、接吻し、耳元で子守歌を歌い、二日二晩、用に立つのも惜しみ、全身蚊に刺されても動かず、子を抱き続けた。
 三日目にピーターの眼をじっと見て、その子が笑った。「自分を愛してくれる人がいた。自分を大事に思ってくれる人がいた。自分は誰にとっても、どうでもいい存在ではなかった」…この意識と認識が、閉ざされていた子の心を開かせた。

 ピーターは喜びと感謝のあまり、泣きながら食と薬を子の口に持っていった。絶望が希望に代わった時、子は食べた。薬も飲んだ。愛こそは最上の薬であり、食べものなのだ。(要約)

 優しいという字は、ニンベンに憂と書く。つまり、人が苦しんでいるときに、そばでジッと一緒にいてあげること。このお話しは、先日友人が送ってくださった資料にあったのですが、以前どこかで似た内容を読み、感動したことがあったので、皆様にも是非お伝えしたく思いました。ピーターの優しさに涙しながら、マザーテレサの言われたことを思い出していました。

 「あの人たちは足ることを知っています。小さなことでも、心にしみるほどに感じ、感謝します。あの人たちは、貧しくて苦しくて、みじめな立場に身を置いて、私たちの愛や、優しさや、思いやりを、引き出してくれているのです」…と。

「ゆり根だより」より。世界人類が平和でありますように(I)

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