わらわれたって いいのです。 辻田東造
かねちゃんが ろうかで
おしっこ もらして なきました。
みんなが くすくす わらった とき
あしのわるい かっちゃんが
ばけつに みずを くんで きて
さっさと ふいて やりました。
みんなが くすくす わらいだし
おべっかだ
むり すんなよ といいました。
べろを ぺろっと だしました。
でも かっちゃんは へいきな かおで
ぞうきんをあらいに いきました。
びっこ ひき ひき おりて いく とき
あたいが いくとよ
おもわず わたしが かけて いったら
じゃ ふたりでねと かっちゃんは
にっこり わらって いいました。
それから ふたりで
れんげの はな つんで かえりました。
『現代少年詩集』ポプラ社・1961
(新日本少年少女全集・第四十巻)から。(素直に自然に良いことが出来ることに感動です。世界人類が平和でありますように。I)